したいこと、っていうのはないのよ基本。

今週のお題「2017年にしたいこと」
[派遣]

できなかった言い訳をできるほど人生長くないです。

今年やり残したことは? っていう街頭インタビュー。楽器を習いたかったとか旅行に行きたかったとか、でも結局時間がなかったからできなかった、なんだって。
時間がないから忙しいからできなかったことは、そんなにしたくなかったことなんじゃないかな。
本当にしたかったなら、ぐすぐす悩んでないでしちゃえばいいんじゃない。人がどう思おうといいじゃない。自分の人生なんだから。誰かが背中を押してくれないかなとか言ってる暇に、自分では何もできない年になっちゃうよ。

探すのがまず楽しい。

畦道は旅行はそんなに好きじゃないけど、若い頃はちょこちょこ出かけてた。雪の金沢とか秋の和歌山とか誰もいない茨城とか。
そんで、その頃はもちろんネットなんてないわけで、ガイドブックを買ってあちこち電話かけたり図書館で地図を調べてコピーしたりしてから出かけるわけですよ。
今みたいに、ネットで話題の所に一発検索で最安値のホテル予約して、なんてことはできなかった。
そういえば、奈良に古墳を見に行ったとき、丘に登る道があるのを知らずに崖をよじ登ったっけ。小学生に笑われたわ。地図をコピーしてても東と北を間違えたしさ。
今ならスマホかざせば何でもできるんだろうね。お薦めのお店も、正しい道順も、ぴっと検索ですむんだろうね。
でもね。畦道は調べるのが楽しかった。確かに能率も悪いし、実際の旅行の時間より調べる方が時間掛かったりするけど、いつも道に迷うけど、それでも計画を立てるのが楽しかった。

面白そうだから。

なので、2017年は治験のことを勉強しようと思ってます。本当は治験翻訳の勉強したほうがいいんだけど、とてもじゃないけど畦道の英語では無理なので、医学統計の方を。
有料の講座もあるんだけど、いやもう、高額なのよ・・しかも大阪じゃ一日のしかやってないしさ。
畦道は数学の3(ローマ数字ね)までは習ったので、分散分析とか標準偏差とか二乗検定くらいまでならすぐ分かります。
でも、生存分析っていうのは知らない。たぶんエクセルのアドミンの中に入ってて、知らない間に使ってたりするんだろうけど。
知らないまま使うのはイヤ。何も考えないで仕事するのはイヤ。
なので、医学統計の本を探して、自分で勉強します。

t検定は。

t検定は本を一冊読んでエクセルで作ったりしたのでだいたい使えます。移動平均とかも分かるな。
なので、2017年は畦道の数学の能力を医学統計で使えるくらいに高めるべく、ちょっとずつ本を探していこうと思っています。
ついでに、電気工事の免許のことも調べたい。いい加減スイッチくらい自分で直したいからね。
てことで、2017年のキーワードは『治す』と『直す』ということで。ばいなら。

1964年生まれの畦道は地味に東京オリンピック反対。

忘れたふり。

こんな話を読んだことがある。
筆者のお母さんは東京オリンピックの建設現場で働いていた。働いた人には特別に開会式のチケットを格安で売る、と耳にして、家族のために決して安くない値段の切符を何枚か手に入れた。開会式の日、家族は会場に入れなかった。そのチケットは偽物だった。お母さんは、騙されてしまった、ごめんなさいごめんなさいと謝った。大事なお金をこんなことに使ってしまった。ごめんなさい。
その話を読む前から、私はオリンピックが嫌いだった。大嫌いだった。胡散臭い、薄汚いと思っていた。
みんな、もう忘れたんだろうね。記録が出せなくなって自分の命を断ったマラソン選手がいたこと。もう走れませんと書き残してこの世を去った選手がいたことを。
1963年、黒部ダムが竣工した年。関西電力は誇らしげに当時の映像を流しているけれど、あの工事で一体何人が命を落としたのか。もう誰も覚えていないのだろうか。
日本は戦争に負けて、無数の人々を炭と灰と土にして、さらに戦後の復興と称してさらに大勢の人々を踏みにじってきた。名もない人々、とよくいうが、名のない人なんていない。みんな誰かの息子で、母親で、友達がいて恋人がいる。そんな普通に真面目に生きている人々を犠牲にして経済大国になった。
それが伝説なら、なるほど伝説なのだろう。血で汚れた伝説。アスリートファーストとカタカナ英語にすれば浄化されるとでも思っているのだろうか。

何者。

プールが浅いから記録が出ないという選手。浅いからどうした。プールがあるだけましだろう。レジェンドのために競技場建設は絶対に必要。そうだね、自分が建設するわけでもお金出すわけでもないからなんとでも言えるわね。
畦道の父は大学にはスポーツで行った。そもそも昭和十年生まれではスポーツができるというのが珍しい。父の子供時代はもちろんプールなんてなくて、川を堰きとめて作ったプールで泳いでいたから、ヒルに噛まれまくったそうな。大学ではレスリングもしていて、オリンピック強化選手と試合したら折り紙みたいに畳まれてしまったそうな。
今から川で泳げというのではない。でも、オリンピックするから新しく競技場作ってくれというのがそもそも浅ましい。安っぽい。みっともない。
競技場があるからスポーツするんじゃないだろう。泳ぐのが楽しいから、競争すると面白いから、みんなと一緒にわいわい合宿するのが好きだからスポーツするんだろう。スポーツする余裕があるから、ご飯食べるのに困らないからスポーツするんだろう。戦争していないから、銃を持って闘わなくていいからスポーツするんだろう。

平和だから。

畦道は子供の頃からいろいろ楽器を習ったりして、練習は好きじゃなかったけど演奏そのものは好きだった。合宿も楽しかった。いろんなところにみんなで行ったな。「せえの」で120人がいっせいに音を出す、あの時の高揚感は今でも覚えている。
そんな体験ができたのは、平和だったからだ。もちろん経済的に余裕があったからでもあるけど、健康な若者がスポーツや芸術に打ち込めるのは平和だからだ。
もともとオリンピックは平和の祭殿ではない。スポーツは見せ物だった。奴隷同士、あるいは動物と奴隷が殺し合う見せ物だった。だからわざわざ「近代」オリンピックと称される。
みんな、忘れてしまったんだろう。第二次大戦中にどこでオリンピックがあったか。冷戦中にどこがオリンピックの旗を掲げたか。世界中に喧嘩を売ったり大統領を吊し上げたりしている国がどのくらいオリンピックをやりたがったか。冬季オリンピックの会場だったところに、何本の十字架が立っているか。

いらないよ。

オリンピックがあれば仕事が増える。ふーん。英語の通訳の仕事が増える。ふーん。
そんな一時的な仕事、やっつけの仕事、増えたって仕方ないよ。そんなことより他にしなければならないことは山ほどある。子供をちゃんと産んで育てられない国で、見せかけだけのお祭りなんかしたってしょうがない。
オリンピックの競技は、一般の人にはほとんど関係がない。レスリングで日本の選手が勝てるのは、強いからじゃない、競技人口が少ないからだ。夏じゃないけど冬のオリンピックのフィギュアでメダルを取れるのは、ロシアの選手が辛いフィギュアなんてしなくなったからだ。
それをちゃんと認めて、生きたお金の使い方をしようよ。意味のあるお金の使い方をしようよ。
それでないと、これが最後のオリンピックになってしまうよ。

結局誰が得をするのかしら。

珍しくないことだけど。

大統領がらみのいろんなことでおおわらわ。自分で選んでおいていまさらデモするってなんですか。まあね、アメリカの選挙って分かりにくいからね。カード式の投票用紙に穴開けてるらしい。
韓国の大統領が汚職問題と縁が切れないのも珍しいことではなくて。
ちなみに、「ヌルプム体操」は「いつもブーム体操」だと思います。ヌルがいつも、プムはブームだから。
それはメダパニが目玉パニックであるように、ガノトトスがでっかい魚であるように。
株の乱高下で、グラフのあそこの面積の分だけ儲かった人がいるのね、てなことを考えつつ。

いきなりなのね。

電通ブラック企業ぶりは前から有名で、派遣の仕事紹介なんかでも残業月40時間以上当たり前、電車がなくなったらタクシーで帰れるなんて誇らしげに書いてあった。
なのに、今回捜査が入ったのは東大卒の女の子が亡くなったからかな、ってどうしても思ってしまう。学歴が低い子ばっかりだったらどうだったんだろう。そしたら捜査はされたんだろうか。
他にも働かされすぎておかしくなってしまう若い子たちはいっぱいいると思う。会社に脅されながら働いている若者は、学歴の高い低いに関係なく、いっぱいいると思う。
捜査が入ったからって、電通は潰れない。残業はこれからも続くんだろう。新入社員は脅され続けるだろう。

分かりやすい見分け方。

外資とか内資でも関係ない。年寄りがいっぱいいて「昔はこうだった」ばかりが大事な会社はだめだな。
単価が安いところもだめだ。神戸市がパートの時給を上げるって新聞に載ってた。830円が870円て、もともとどんだけ安いねん。
行きたい会社があるなら、その会社がどういう仕事をハケンに外注しているか見た方がいいね。いくらの時給で雇っているか見た方がいい。事務なのに1200円以下とか、掃除とか体操とかお茶くみが必須で、その時間は時給に含まれませんなんていうのは問題外。
畦道の経験上、時給が高いところはそこそこよい。仕事がちゃんと整理されているし、残業も少ない。

そんなところで働かなくていい。

なんかのドラマで、「幸せな人は泣かないよ」っていう台詞があったなあ。仕事で泣いて一人前、なんて言うけど、それは違うな。会社員が仕事で疲れて泣くなんていうのは会社が悪いんだ。社員は悪くない。社長が悪いんです。役員が悪いんです。
疲れ果てて何も考えられなくなるまで会社にいたって結果なんて出るわけがない。ちゃんと休んで、ちゃんと遊んでこその仕事でしょ。
畦道は、もちろんほとんど残業はしません。そして仕事関係のメールは自分のPHSには受けない。ま、もうEメールできなくなったんだけどさ。
仕事時間以外は仕事はしない。仕事のメールは自分の携帯には受けない。もちろん、不要な残業はしない。
それで仕事できないとかいう会社なら、即刻辞めてやる。

すっかり秋でございます。

比較してみた。

涼しくというか、寒くなったね。陽が差すとぬくぬくだし。
さて、再び事務系のハケンとなった畦道。いろんな研修や勉強会に顔を出したりして、本当に事務方に必要な言語って何なのかな、って考えてみたですよ。
まずは分類。事務でよく使う、Windowsにバンドルされているようなソフト群。Excel,Word,Access
これらをOffice系とします。
そんで、ブラウザから見て使う言語、JAVAとかRubyとかをWeb系とします。
多分これからも事務系で行くであろう畦道にとって、どっちが必要なのか。

料理に喩えてみた。

Web系をちょっと囓ってみて、思ったのです。
化学調味料作ってるみたいだなあ。というか、野菜味のカップラーメンとか、クリーム味のパスタとか、イチゴ味のクッキーとか、化学調味料組み合わせて味を作ってるみたい。
Office系はもう少し人間くさい。茄子の炒め物とか、大根の味噌汁、人参のナムル。材料を買い込んできて、レシピに従って作る。時々味見をしながら、ストックしておくこともできる。隣の家から醤油借りてきたりしてね。砂糖を切らしていたらとりあえずコンビニに走ったり、今回はみりんにしておくかあ、とか、融通が利く。
Web系は、確かにかっこいい。プログラム作ってるなあ、っていう感じがする。
でもね。それは事務の効率化にはあんまり関係がない。
事務にとって重要なのは、データの種類。性質。それがどんなデータで、いつ必要で、どのくらいの頻度で更新するべきなのか、それが大事。
例えば、売上の数字。どんな製品がどう売れているか。シャンプーが売れているわりには、それと一緒に使って貰うはずのリンスが売れていない。ということは、もっといいシャンプーが出ればそっちに行ってしまう。季節毎に香料を変えて製品を出しているけれど、結局オリジナルばかり売れている。しかも、オリジナルも伸び悩み、他社で似たような製品が出てからはそっちに取られている。
その原因が何なのか分析するために、ベンダーが作ったWeb系言語じゃ間に合わない。結局エクセルに出してグラフ書いてパワーポイントで比較することになる。ベンダーが数字の意味を理解してることってほとんどないから、システムの改装や改修で実際の業務がスピードアップするなんていうのは夢物語でしかない。

とりあえず知ってはおこう。

畦道は20年前からMacをいじっていて、地味だけど軽くて使いやすいHTMLとかCSSとか手書きしていたので、タグがどういうものかは大体分かっている。その前はNECの88シリーズでマシン語をちょっとだけタイプしたり、ゲーム会社に出入りしてカセットテープにデータ落としているのを見たりしていたから、機械語はちょっと分かる。コンパイル型ならLatexが好き。PDF作るのも好き。
でも、今はエクセルが仕事に生かせる。Javaで組んだシステムに長々待たされるより、ピボット組んだほうが早い。
自分の仕事は何なのか。そして、それに生かせるツールは何なのか。それは自分が得意なツールなのか、つまりは好きなツールなのか。

好きなのでいい。

ハケンは、好きなもので勝負すればいい。自分の武器で自由に戦える、それがハケンの特権だから。自分の力を自由に生かせる、それがハケンで働く意味だから。
畦道は、プログラムは嫌いじゃないけど、そればっかり作っているのは好きじゃない。電話に出るのは嫌いだけど、自分の知識が生かせるなら頑張って話す。説明する。
好きに生きることと、好きなことを生かすこととは違う。ちょっとくらい苦手でも、得意なこと、好きなことの支えがあれば、きっと仕事は楽しくなる。

さーこのテーマをどうやってハケンと結びつけるのよ畦道。

読売新聞ふたたび。

10月5日水曜日、15面の記事です。論点スペシャル。
テーマは「恋をしない若者たち」。
女性は総合研究大学院大学教授の長谷川真理子氏、64歳。男性は追手門学院大学教授の金政祐司氏、43歳。
長谷川氏は、
SNSで恋愛が異質に
・失敗は許されないという社会風潮に押されて恋愛は手の届かないものになった
・恋愛をする人が多いほど社会も活気づく
そして金政氏は、
・リスクや面倒を避ける
・リスク回避のパターンと他にやりたいことの選択肢が増えた
・社会的な要請の低下
などが原因であると述べています。

昔はそんなに恋をしたのか。

面白いなあと思ったのが、二人に意見の一致が見えること。
長谷川氏は、恋愛というのは向かい合う一対一の関係で、面と向かって話をし、表情や抑揚、反応を伺い、気持ちを確かめた。「面倒くさいこと」ではあるが、こうした付き合いを積み重ねて情動のスイッチが入る、としています。
そして金政氏は、恋愛は、相手に会わせたり、妥協をしたり、互いの世界を浸食しあう「面倒な」関係、としています。
恋愛って、面倒なんですか。
畦道はこの二人のちょうど間の世代ですが、恋愛に「面倒くさい」はないです。だってさ、面倒くさいなら相手のこと好きじゃないんでしょ。夢中じゃないんでしょ。それってすでに終わってる状態というか、始まってないでしょ。
恋に落ちる、っていうでしょ。理屈じゃないんです、恋って。突然好きになっちゃうんです。その人のことばっかり考えてしまうんです。ちょっと笑いかけてもらえるだけで幸せになっちゃうんです。名前で呼んでもらえたりしたらもう、背中に羽が生えたよ飛んでいっちゃうよなんです。馬鹿みたいなんです。関西風に言えばアホみたいなんです。
かつてよく待ち合わせをした場所で、ふっと昔の自分が蘇ることがあります。地下街の入り口、大きな柱の反対側にお互いが立っていてしばらく気がつかなかったことがあった。少しずつ柱に沿って回って、そしたら待っていた顔があって。
畦道は花見が好きで、桜も好きだけど菊も好きで、ずらりと菊が展示されている公園に満ちている菊の香りと、しきつめられた細かい砂利の感触を、足の裏にふと思い出すことがあります。
告白をして好きな人に「ノー」って言われるのがリスク、って金政氏は言ってますが、「ノー」って言われても恋は続くんです。むしろその方がいい。いいよ、俺の事なんて好きでなくていい。君ほどの人が俺のことを好きになるはずがない。いいんだ、ずっと陰で君のことを想っている、ずっと君に憧れ続ける。そういう気持ちがある限り、恋は続くんです。
どっちにしてもすぐに他の人が好きになっちゃってその恋は思い出になるわけですが。
なので、畦道の「恋愛」定義で行くと、昔の人がみんな畦道のようにアホみたいな恋愛をしていたようには思えない。

ここではとりあえず。

とりあえず「面倒くさい」のが恋愛だとして。
長谷川氏は、恋愛をする人が多いほど社会は活気づくので、情動に欠けたままだと人はやる気を失い社会は衰退に向かうだろう、としています。
金政氏は、恋愛あっての結婚という幻想ができてしまったので生涯未婚率は下がらないだろう、としています。
畦道はね。若者はそういうのが嫌なんじゃないかな、と思っています。
若者は子供を産むために若いんじゃないんです。子供を作るため、税金を払うため、年金のため、福祉のために若いんじゃないんです。
交際相手がいる、なんていうのも恥ずかしい。だって、そんなこと口にしたら最後、さあ結婚しろ子供作れ家を買え税金払え借金しろ正規雇用になれ、なんですもの。

何者でもないからこそ。

畦道は三十過ぎてから気付いたんですが、なんで子供の頃はあんなにすぐ好きになっちゃってたんだろう、あ、それはきっと、相手が何者でもなかったからだ。ただの中学生、高校生だったからだ。
自分が高校生だったから、高校生と並んで歩きたかったんだ。セーラー服と学生服、大きな鞄を自転車の荷台に乗せて貰って歩いて帰りたかったんだ。
帰り道の農道の脇では真っ白の睡蓮が咲いて、柳がふわふわゆれていて。やぶイチゴの棘に気をつけながら、ゆっくり歩いて帰りたかったんだ。
畦道は非正規のハケンだけれど、何者かではある。
畦道にとって、恋愛はあの日の柳みたいに、あの日のコスモスみたいに、ふわふわと頼りなく、でも時々心の奥をちくりと甘く刺すもの。治らない傷跡みたいに、細く赤く光るもの。
社会の変化なんて、ましてやSNSなんて関係ない。私の中にだけにある、私だけのもの。

振り出しが戻りました。

結果オーライか。

短期の顔合わせが不可だったという電話がかかってきたのは16時53分。
派遣会社の判断でキャンセルになったはずの仕事が復活したという電話があったのは17時13分。
気持ちは分かります。一人だけ面接して決めてもいいのかなって迷うのは。
まあ、結果オーライということで。精密機械の会社、場所があまりにも都会過ぎて、田舎育ちの畦道には無理だったしね。
さて。来週には開始日が正式に決定するらしいので、面白かった新聞記事などを。

読売新聞。

9月29日木曜日、15面の記事です。日本型雇用をどう考えるか、っていうテーマです。
守る側は甲南大学特別客員教授加護野忠男氏、69歳。変える側は東京大学教授の本田由紀氏、51歳。
分析のポイントです。加護野氏は、
・社員と会社との一体感が日本型雇用の特徴
・日本型雇用は日本の文化に根ざしている
同一労働同一賃金を日本に導入するのは誤り
そして本田氏は、
・若者の労働条件は悪くなっている
・日本型雇用は長時間労働につながる
・職務が明確なジョブ型雇用を広げるべきだ
なのだそうです。

守りたい側は。

加護野氏は、会社との一体感を強みにするべきだと言ってます。日本では現場の社員から業務改善の提案が出てくるんですって。コミットメントの意識があるんだそうです。
ここでの「コミットメント」とは、会社への忠誠心、一体感なのだそうです。ほいで、一般にパートや非正規労働の場合はコミットメントの意識が低く、無差別圏も狭い。なので、同じ条件で雇用するとなると、社員は会社へのコミットメントを放棄するだろう、日本企業の資産を失うことにならないか、ですって。
無差別圏って何ですか。無差別圏が狭いってことは差別圏が広い、つまり差別される、っていうことなのかな。そんならそう書けばいいのに。ほんで、正社員にはコミットメントがある、って、何ですか。
業務改善の提案。正社員が。ほー。そんなのあったら産地偽装とか廃棄食品転売とか起こらないと思いますけどね。そういうことするのほとんど正社員じゃないんですかね。
今の日本企業の競争相手は中韓っていうのもずれてるし。子育てや介護があって残業や転勤が難しい人は限定社員にする、そうすれば会社へのコミットメントは低いが貢献度は高いという人も出てくるだろう、ですって。
会社への忠誠心は低いけど貢献はします、って、そんな人いるかね。
加護野氏にとって、男性はすべて正規労働者、女性は非正規で子育ても介護もしなきゃならないものなんでしょうな。
だから、正規と非正規の賃金を同じにしろと国が強制すると賃金水準が上がってしまい、企業が海外に出ていく恐れがある、のですって。
つまり、非正規の賃金の方が高くなって正規のやる気が削がれる、ってことなんでしょうな。

変えようよという側は。

本田氏は、日本はメンバーシップ雇用だと説明しています。企業は「あれやれ、これやれ」と社員に言えて都合がいい。社員も仕事を教えてくれる会社に忠誠を尽くせて、定年まで安心して働けたと。
でも、メンバーシップ雇用では長時間労働はなくならない。本田氏は述べていませんが、会社が教えてくれることをそのままやっていたのでは会社は会社として成立しなくなってしまった。PCひとつ触れないでは仕事はできなくなってしまった。社員が自分で勉強して、あるいは学生時代からITスキルを身につけなくては簡単な事務さえもこなせない時代になってしまった。
なので、ジョブ型の働き型を広げていくべきだと本田氏は述べてます。看護師や薬剤師、サプライチェーンマネジメント、経理、ネットを使ったPRなど。そしてジョブ型の賃金水準はスキルに応じて決まります。
職務が明確なジョブ型の雇用なら職務に必要な条件がはっきりしていて、採用にも時間がかからない。特定のスキルを持つ人を対象とするジョブ型の採用を試みるべき、としています。
本田氏は述べていませんが、これら「ジョブ型」スキルって、ほとんど女性が持っているスキルですよね。だから男性はジョブ型雇用を採用したがらないんですよね。

分ければいいんじゃない。

これは対談ではないので、二人の意見の論点がずれるのはしょうがないです。加護野氏は、すでに採用されている正規の話、本田氏はこれから採用する新卒の話になっている。
なので。あとは退職するしかない人たちはそのままにして、これからの人たちにはジョブ型の採用をすればいいんじゃないですか。
そのつなぎに、畦道みたいなハケンを雇えばいいんじゃないんですか。
一緒にしようとするから面倒なんですよ。男は会社にずっといたい、女は自分の時間を持ちたい。
今現在雇っている男性はみんな正規にしましょうよ。働いてもらいましょうよ。業績が苦しいから残業代は出せないけど雇用は守るから、って、長時間労働してもらいましょうよ。
ほんで、能力のある女性を非正規で雇って実際の仕事は全部おまかせして、5時には帰ってもらいましょうよ。
ほら。これで日本文化である日本型雇用は守れるし、会社へのコミットメントは低いが貢献度は高い人も雇えるじゃないですか。

振り出しに戻りました。

こんなのはなかったなあ。

顔合わせ結果待ち。派遣会社の判断でキャンセルに。駄目なら駄目って断ってくれてもいいのにね。
まあ、派遣会社の人は細かく動いてくれたのでよかったです。お礼のメールも書いて、って言っていたら次のオファーが。
今週末顔合わせです。ちょっと遠いけど、業種は一番好きな分野、精密機械です。外資です。楽しみ。
他の所からもちらほら電話。内容はよかったけど、顔合わせも決まったけど、そのプロセスが気に入らず断る。
畦道もはっきり言えるようになったねえ、電話口だけで断れるようになったねえ。大人になったねえ。
さて。またしばらく家にいるので、豊洲について書いてみようかなと。

知らなかったではすまない。

せっかく盛り土したのに剥き出しのまま建物建てちゃった、ってことですね。
畦道は地方公務員してました。水道です。事務方でした。東京みたいなお金持ちじゃなかったけど、バブル崩壊前だったのでいろいろ調子に乗ってましたね。
でも、土木系は地味なんですよ。大規模工事なんてそうそうないし。維持管理が最優先。水道料金の徴収があるので、ちょっと銀行っぽいところもありました。交通局もそうです。バスや地下鉄も持っているので、工事も大事だけど維持管理が優先。そういや水道と交通は特別会計だったっけ。地味ですよー。なかなか黒字にはできないし。
だから、東京みたいな大きな自治体って、やっぱ派手だなあって思います。市場移転プロジェクトって銘打ったからには、500億くらいですまないっていうのも分かります。
でもね。そのために、部局を新しく作ったんでしょ。
副知事の下に事務方と技術畑の職員集めて、専門家会議でじっくり話し合って、地下水の管理もしながら盛り土も進めていく、って決めたんでしょ。
知事だけでなく副知事も進捗状況把握して都度報告を受けられるようにしたんでしょ。そのプロジェクトに集中できるようにしたんでしょ。

職員が悪いんじゃない。

職員は悪くない。だって言われたとおりに書類作って、図面作って、会議の段取りして、決済上げて、仕事しただけなんだから。
民間会社でしか働いたことがない人には分からないだろうし分かるべきじゃないけど、公務員は、考えちゃいけないんです。
「もしかしてこれっておかしいんじゃない」って思っても、立ち止まれないんです。決まってしまったら、戻れないんです。戻り方を知らないんです。
だから、専門家に意見を聞くんです。公務員は何の専門家でもないから。書類が作れるだけだから。
職員と同じく、作った業者も悪くない。だって綺麗な建物だもの。ちゃんと作ってるって思う。暑い日も寒い日も汗を流して働いた人は悪くない。地下さえちゃんとしてれば、よくできてる。
なんか、空撮していろいろけちつけてるの聞いてると悲しくなる。工事した人も悲しいと思うよ。言われたとおり作っただけなのに。それこそ、言われた通りにしか作りようがないのに。

水は大事です。

地下に出ている水が飲めるとか飲めないではなく、水があることが問題なわけで。湿度が高いとカビも生えるし、害虫もわく。空港が近いのだから、外国からやってきた蚊が大量に発生する可能性だってあるわけで。
水は大事。命の源。それは危険の源ということでもあって。水があるからこそ生きていけるんだけど、生きていて欲しくない生き物も繁殖してしまう。
水が上がってこないようにすれば、何とかなるんじゃないだろうか。構造計算しながら地下を補強するのって不可能じゃないと思うけどな。