大学の存在意義って。

弱肉強食の大学論。

生き残る大学、消える大学、っていう本を読みましたよ。
ああもう、その通りだわ。指摘の通りだわ。恥ずかしくなるくらいだわ。
それで思ったの。大学って、特に地方の国立大学って、種なし葡萄みたいだな、って。

最近多いでしょ。

種なしの葡萄、たくさん出てるでしょ。粒が揃ってて大きくて綺麗。値段もお手頃になりました。種がないから子供も食べやすい。
けどね。種のない葡萄、美味しくない。芯がないのよ。
種のある葡萄って、皮に近いところと種に近いところと味が違うでしょ。特に種の近くはとろっと甘いかな、と思ったらいきなりきゅんっ、て酸っぱい。
ひと粒の中に甘い酸っぱいがぱらぱらに詰まってて、噛み締めると口がきゅっとなって、歯の裏まできゅってなって、時々種噛んじゃったりして、でもいい匂い。崩れた皮と飛び散った種の山を見て、ああ葡萄食べたな、って満足する。
種なしの葡萄を作るのって大変だと思う。農家の人は一房一房袋をかけて、そりゃあ大切に育ててるんだと思う。
だけどね。種なし葡萄はね、美味しくないの。個性がないの。面白みがないの。違う種類の葡萄のはずなのに、同じ味がするの。房の上の方も下の方も同じ味なの。
まあね、国立に行く学生のレベルがそんなに下がることはないと思う。葡萄は葡萄。見栄えもするし、恰好いいし、品質だって一定してる。
でもね。
つまんないのよ。

プラムとか。

そんじゃ畦道の母校はどうかなーと。
日本大学です。日本一でかいです。で、そんなに賢くないです。東京六大学に入ってないそうです。MARCHにも入ってないな。どこに入れたらいいんでしょ。
それは夏に出る真っ赤なプラム。お手頃価格よんっ。ちょっと黄色っぽいのや見事な紅色まで、いろんな色。
まあるくて、ちょっとお尻の形。よく熟れていれば手で皮を剥いて食べられる。天国みたいに甘いこともあれば、いやあまいった酸っぱい酸っぱい、ってこともある。
そして、かちんと固い、下手に触れると切れそうな種がひとつ。

日本だもんなー。

日本大学には変なプライドもないし、むしろ軽いし、学部の壁なんてないに等しいし、シラバス分かりやすいし、キャンパス広くて気持ちいいし、何より先生が「教育者」で、生徒の顔を見て授業してくれるし。しっかり成績もつけてくれるよ。
グローバルには立候補してませんでした。そうですよ、正しい。日本大学なんだから日本の大学らしくしてればいいです。日本語を正しく話せる学生になりましょうよ。大丈夫、英語は会社に入ってからでも間に合います。日大でやっていけたんだから自信持て。
畦道は通信制だったから通学のことはほとんど分からないけど、ちゃんと授業を受ける生徒には答えてくれる先生がいる大学だと思うな。
日本大学に入学した皆さん。よかったね。いい大学だよ。ちゃんと勉強してちゃんと遊んで、甘い果実と固い大きな種のある人間になって下さい。