大学って何だろね。

いろいろと秋。

子供の数が減るから大学生も減って受験業界も大変だわね、みたいなことは昭和の終わり頃からみんな分かっていたと思ってたのに。子供減ってるのに大学の数を増やしたら学生の質が下がるなんてこと、分かり切ったこと、のはずだったのに。
なのに平成も25年過ぎようとしているのに、大騒ぎですよ。
それって子供が悪いんじゃなくて、大学の進学率だけ上げようとしたからでしょ。韓国を見てごらんなさいよ。進学率が高いからって学生の質、ひいては社会の質が上がるわけじゃないっていうお手本がすぐ近くにいるのに。
たぶん、大学を設立するにあたっていろーんなお金が動いたんでしょうな。大学作ったら儲かるよ、今が作り時よ、みたいな。市町村の合併みたいに、補助金がどんどん出たんでしょう。これであなたも大学のオーナーです。孫や曾孫を教授にしちゃいましょう。授業はパートで雇えばいいです。大丈夫、どうせ先生の言うことなんて聞いてやしないんですから。
子供の数が減ってたって大丈夫。外国からいくらでも来ますから。留学生の頭数だけ補助金出ますよ。いえいえ人買いなんかじゃありません、ちゃんと文部科学省に認可された事業なんですから。

就職するための。

昭和の高校生だった私の周りで大学進学を考えていた友達は、みんな「どんな仕事をしたいか」で大学を選んでいたなあ。そうでなければ「どんな学部に興味があるか」だった。もちろんそれなりの成績でないと入れないわけで、そのために勉強の時間配分とか考えてたなあ。
そういうことを考えられない学生が大学行って、何するんだろう。自分の成績とか特徴とかを高校生にもなって分からないのに大学行って、何するんだろう。
経営学部に行くのは、就職率が高いから。どんな仕事がしたいのか。事務。楽そうだから。営業はしんどそうだから。家政科に行くのは、ほんとは英文科に行きたかったけど英語できないから。保母さんになりたいけど短大は無理だから専門学校に行く。授業料払えないからアルバイトしてたらしんどくて、授業に出られなくて単位落とした。卒業できないかも。

もう一回よく考えてみて。

ただなんとなく大学に行く。それもいいよ。ただし、成績がいいならね。
高校の授業についていけなかった、授業中はお客さんだったなら、大学に行っても仕方ないよ。今はどんな成績でもお金さえ払えば入れてくれる大学があるから、大卒になるのは簡単だけど、そこから続かないよ。
偏差値はせめて得意な科目なら55になるように、今からでもいいから勉強しましょうよ。大学の授業はたぶん、高校のそれよりはるかにつまらない。高校の授業についていけないなら、苦痛でしかないでしょう。
だからせめて、今からでもいいから勉強しましょうよ。難関校でなくてもいいから、大学の四年をお客さんの四年間にしないために。受験勉強でなくていい、中学校の復習でもいいから最低限の学力は身につけてから大学生になりましょうよ。