フル活用です。

今週のお題「年末年始の風景」

去年買ってよかったもの。

テレビが新しくなって、外付けハードも加わって、もう音楽ばっかり聴いていますことよ。
紅白はほとんど見なかったけどね。洋楽のほうが好きなので。とはいえ洋楽だったらなんでもいいというわけではない。そういう意味でもハードは便利ね。さっと飛ばせて、テープみたいにヘッドか傷むとか思わなくていい。
雨の歌特集とか一発屋特集とか激変特集とか聴きつつ、「ウィ・アー・ザ・ワールドの呪い」を読んでました。西寺郷太氏著。題名はあおってるけど、これ、なかなか面白かったです。洋楽興味ない人でも読めます。
アメリカのポップミュージック(ポップスって和製英語なんだって)のルーツは無声映画のために演奏された音楽なんだって。ラプソディ・イン・ブルーよ。のだめカンタービレで流れていたでしょ。あのくすぐったいような懐かしいような交響曲がルーツらしいよ。
映画に音声がつくようになって音楽は、ラジオ、テレビ、そしてネットへと流れていくわけね。そして、もともと映像を説明するためのもの、あるいはストーリーを盛り上げるためのものだった音楽が、ついに立場逆転、映像が音楽を盛り上げるためのものになりました。
映画はプロパガンダにとってはとっても都合がいい。字が読めない人にも分かりやすいし、分かりやすいから洗脳もしやすいわけ。だからアメリカの音楽には常にプロパガンダがつきまとう。その時の社会情勢がべったりつきまとう。

文学。

友達に聞いた話だけど、井沢元彦氏によると、源氏物語は鎮魂の物語なんだって。天上人である源氏の私生活を、匿名であるとはいえあんな赤裸々に描いちゃっても許されたのは、モデルになった人物の無念を晴らして荒ぶる魂を鎮めるための物語だったから、なんだって。
畦道はいちおう文学部卒だけど専攻は近世文学だったから源氏は受験でしかつきあいがなかったけど、鎮魂っていうのはなるほどだった。
日本は、男の恨みでできているの。好きな女の子と結婚できなかった、それどころか女の人を知らないまま亡くなってしまった、高い身分に生まれたのに地位を追われた、部下に裏切られた、寝首をかかれた、そういう男の恨みの上に立っているのが日本なの。
女はね、男が言うほど恨まないし、妬まない。男みたいに、一族郎党、村や町、国中を呪ったりっていうことはあんまりしないの。男は女のほうが男より劣った生き物だって思わずにいられないから、女のほうが恨みがましくて嫉妬深いって思いたがるけど、それは男がそう描いてきただけのことで、実は女は男を利用している。男の恨みや妬みを呷って危険なところに行かせて、自分は寝て過ごすの。

日本の音楽は。

そういえば日本の音楽のルーツも鎮魂だわね。能なんて人間出てこないし。あの近代的な歌舞伎でさえも幽霊出てくるもんね。畦道は明治の芸術より江戸時代の芸術の方が好きだからかもしれないけど、日本の芸術は明治以降なんかおかしくなっちゃったやね。やたら小難しくなっちゃってさ。江戸時代のほうが自由だったんじゃないかと、蕪村とか読んでいると思う。
だって蕪村とか、一部芭蕉もそうだけど、絵本だもんね。漫画だもん。日本人で千年くらい前から漫画描いてるの。それも個人が勝手に。趣味とか暇つぶしとかで。もちろん鎮魂は外してなくて、野ざらしの髑髏を描いて句を添えて日々の戒めにしたりもする。鬼の絵描いてお土産にしたりもする。お守りにしたりする。
もともとそれはなんだったのか。どうやって発生して、受け継がれてきたのか。考えながら味わうと、音楽も文学もまた面白みがましてくるよね。

ハケンの仕事とどう絡めるの。

ここではハケンの仕事は事務に絞るね。畦道は昭和の終わり頃に地方公務員だったので、紙に手で書く事務がOA事務になっていく、そのまっただ中にいました。カーボン挟んでボールペンでごりごり書いたり、金額は数字の判子をひとつひとつ押したりしていました。時間掛かったね。
で、今ではOAの次のITの時代だというのに、まだExcelを目で見て書き写す仕事がありますね。どうしたことですかね。
それじゃ奈良時代に逆戻り。奈良時代に事務してたのは貴族。貴族は牛車に乗ってのろのろ出勤して、お粥食べてお喋りして、一日に二時間か三時間くらいしか仕事してなかったから書き写すのでいいのよ。なんのかんのって貴族だし。
けど、だらだら残業する手書きExcel事務は無駄な電気いっぱい使って、犯罪的ですらある。
事務はね。いろんな数字や情報を集めて仕事を効率的に進めるためにある。これは奈良時代から変わらない。そして事務の面白みは、近代的先進的事務の面白みは、ただデータ集めるだけじゃなくて、いろんなツール使って実績評価したり売り上げ予測したりっていうのがでっかいコンピュータ使わなくてもExcelにちょっとマクロくっつけたくらいで簡単にできるようになった、ことにあるんじゃないですか。
音楽や文学はネットで世界に広がって、でも昔ながらのアナログでも楽しめて、なのに事務は未だアナログのみで、なんでもかんでもPDFにしてメールに添付したらそれでITですか。
今年は、そういう手書きExcelを減らしたい。去年は意味なしプリントアウトを全廃できたから、今年はExcelを睨みつける時間を極力減らして、週末の疲れをなんとかするぞ。おー。