どこまでがハケンの仕事か。

車持ってないドライバー。

ちょっと前に台所の蛇口の水が止まらなくなって、修理してもらった。トイレのタンクは自分で止水栓閉めてちょちょいっとパッキン替えて直せる。でも今回は止水栓が固くて閉まらなくて、管理室に電話してとりあえず仮止めしてもらった。
台所の蛇口は結局全取り替え。だって30年くらい使ってるものね。ということで、風呂場の蛇口もストレーナの掃除するべと止水栓閉めようとしたらお湯の方がびくともしない。ストレーナは両方とも動かない。うー。
ということで、休みを利用してホームセンターにドライバーを買い出しに行ったのだわ。

かっこいい。

マイナスのドライバーは一本しか持ってない。木製だし握りが細いからかも、ということで握りがゴムでちょっと太くなっているのを購入。ドライバーも安くなったねえ、300円しなかった。ストレーナのネジは径が長いので、先の幅が広いドライバーを購入。こっちも300円以下。
ドライバーはネジを閉めたり緩めたりだけじゃなく、いろんなものをこじ開けられる。ノミの代わりにもなるんだ。
簡単な大工仕事が大好きな畦道は、錆びてしまった物干用の突っ張り棒を切ったことがある。
ベランダの床と天井に突っ張らせて物干竿を掛けてたんだけど、大規模修繕の時に外したらめちゃ錆びてて。そのままだと資源ゴミに出せないので、表面のアルミをマイナスドライバーで引っ掛けて剥がして、金属用の鋸でごりごり切ったのさ。
それにしても、工具ってかっこいい。スパナとかモンキーレンチとか、ぴかぴかだ。長い歯の鋸なんて風格さえ漂ってる。
ドライパーも握りのところが光を反射してきらきら光るようになってて、思わずあれこれ握ってしまったよ。長いドライパーは武器みたいでちょっと怖いけど、とっても綺麗。

やりました。

新しいドライバーで止水栓はあっさり閉まり、幅の広いのでストレーナもさっさと外せた。蛇口のカバーもついでに磨いて、シャワーも分解して洗ったよ。コーキングまでしてしまいました。
水周りの修繕って、案外簡単にできるのよ。ガスや電気は危ないけど、水は止水栓さえ閉めていれば掃除とかパッキンの交換は簡単。綺麗になるしね。長もちするし。

できることなら。

説明書に書いてあるようなことなら、できる。
水栓の説明書にはネジの締め方まで丁寧に書いてある。ステレオやテレビの説明書にも、配線の仕方やオプション品の型番が書いてある。
これってハケンの仕事も同じだな、って思う。どこの会社でもしているようなこと、エクセルにデータを落として集計すること、添付してメールで送ること、電話して確認することなら、できる。市販のドライバーやペンチでできる仕事なら、ハケンの領分。
でも、鋸の目立てをしたり新しい電動ドライバーの企画を考えたりするのは社員の仕事。会社の利益に直接関わるような仕事は、ハケンにまかせちゃいけない。
新商品の企画を考えたり、業務の流れを再構築したり、っていうのはハケンの領分じゃない。それを社員がしなくなったら、その会社は終わり。
どうしてもハケンにさせたいなら、その人は社員にしなくちゃ。
ハケンの世界は狭い。ハケンに社員並み、いや、社員以上の仕事をさせておいて社員にしない会社には、ドライパーのプラスとマイナスの区別もつかないハケンしか来なくなるよ。