ちょっと広げてみる。

誰のための労働か。

「社会人」っていうのは男で大卒でスーツ着てる働いている人、っていう定義にしていた畦道だけれど、今日はちょっと広げてとにかく働いている人たち、ってことにします。
なんか、ロボットに人間の代わりさせて人間はもっと知的な仕事うんぬん、っていう話があるんだけれども。
労働って、そういうもんですか。

何故社会人という言葉ができたか。

働いていなくて学生でもない成人は「無職」って括られるでしょ。働いていなくても社会の中で生きているなら社会人のはずなのだけど、働いてない人は一人前と見なされない。
社会に対して貢献している、つまり働いているからこそ、「社会人」って呼ばれるわけね。
それは、働くことで社会性が芽生えて一人前になっていくのよ、ってみんなが思っているから。専業主婦が一人前扱いされないのは、収入がないからだけじゃなく、働いていないから社会性が低い、社会人として半人前だ、ってみんなが思っているから。
そしてそれは、正しい部分もある。

若い男。

働いたことがなくても、結婚して子供がいてきちんとした家庭生活を送っている主婦は、下手な中年サラリーマンよりずっと社会性が高い。でないと主婦なんてやってられるかよ。女子は、大抵の女子は大丈夫。
けど、働いたことのない、自分の食事さえ作ったことのない学生でもない男は、働かせるしかない。無理矢理にでも社会人にするしかない。
なのに、昔は男しかいなかった職場にどんどん女性が入り込んでいる。だって女子の方が優秀だもの。
その上にロボットに仕事を奪われたら、男は、特に若い男はどこで働けばいいんだい。

彼らに仕事を。

女の子は、女になるのではない。女として生まれてくる。生まれた時から出来上がっている。
でも男は男の形をしていても、男として一人前、人間として一人前になるためには訓練がいる。
男の子を育てた人には覚えがあると思うけれど、男はとにかく下らないこだわりばかり強くて、協調性が低い癖に大した主体性もない。我が儘なわりに個性的でさえない。宥めてすかして脅して、やっと一人前だ。
だから、彼らにこそ仕事を与えよう。宥めてすかして脅して、たとえ半人前でも褒めちぎって、とにかく仕事を続けさせよう。無職の若い男を減らそう。中身がなくても恰好だけいい仕事を与えて、せめて半人前の社会人にしよう。