中学三年生が受けたといふ全国学力テストなるもの。

それって学力かしら。

畦道もしてみんとてすなる。
理科と数学解いてみました。いやあ、面白かったわ。理科は、航空写真と天気図を組み合わせて、ここから読み取れることを書きなさい、なんてのがあって、間違ってしまいましたよ、風向きを。気象予報士にはなれないわ。
数学は、数式解くのはまあまあできたけど、「落とし物ミッション」で考え込んでしまいました。
落とし物をなくすため、実際にどれだけ落とし物があるか調査して、どういう落とし物が多いのか種類別に分けて、でもって落とし物を減らす対策として持ち物に名前を書くことにして、さらには落とし物が少なかったクラスを表彰しましょう、ってことにして。その時の計算式はどうしましょ。
これってなあ。ビジネス臭いなあ。
なんか、ジョブトレーニングみたい。それもマーケティング系の。
レーニング。新製品の企画を立てたとしようさ。売上があったりなかったりした。どういう年齢層に受けたか、どういう店舗が売れたか、どういう売り場で売れなかったか、てなことをグラフ化したりあれこれして、そいでもって売上をあげるためにはどうテコ入れするか、プレゼンしつつ詰めていく、なんていうのが新人のトレーニングだったりするわけだけどさ。
これを中学生にさせるか。
これって、かなり集中して授業受けてないと理解できないと思う。こんなことを、遊びたい盛りの中学生にさせるのか。んーー。
で、これをきちんと教えられる数学の先生も、いないと思う。

ビジネス寄り。

これまでの数学の勉強方法って、とにかくひたすら数式を解く、っていうのだった。公式を覚えて、グラフを書いたり表にしたり。
畦道は、それでいいと思う。数学好きだったからかも知れないけど、それでいいと思う。
基礎数学は大事。計算は理数系科目の全ての基礎。式書いて書いて計算して計算して、とにかくひたすら計算した方がいい。クイズ解くみたいにいっぱい解いて、解き慣れるだけで十分。
プレゼン用の知識なんて、大学行ってからでいいよ。ぶっちゃけ、サラリーマンになってからでいい。
会社員になるための訓練なんて、会社員になってからでいい。そんなことより、社会人になるための基礎訓練。数学の問題を数学の問題として解く。まずはそこ。
プレゼンの予行演習をどうしてもしたいなら、社会科でしましょう。地域の問題点、例えば交差点で事故が多いとか、煙草のポイ捨てが多いとか、そういうことに気づくことの方が大事。
集まってしまったデータからは、表面的な問題しかすくえない。現地で実体を調査したり、人に話を聞くこと。その方が大事。

まだ型はいらない。

なんかね。資料の作り方が画一的だよね。決まった型にはめ込んでいくだけで、見た目だけはそれなりの資料ができるようになっているから、ほとんど何も考えなくても資料はできる。
PDCAサイクルもそう。PとDとCとAにちょこちょこっと書き加えて線で繋げればいいもんね。マニュアルもグラフも、型にはまり過ぎてて使い物にならない。それこそ資料をマニュアルに従って作ってるから、何の資料作っても同じものしかできないのよね。
それはね。本当は結論とか実績とかを資料から読み解いたり掘り下げたりできないから、形だけどうにかしようとするのよね。

まだまだ。

エクセルの関数やマクロが使えないのは、グラフの作り方が分からないのは、基本の計算力がしっかりしていないから。そもそも計算する必要がないものまで計算しようとしているから。
結局ね。一番分かりやすいのは手書きの資料やマニュアルなのよ。その人が、その人の頭で考えて書いて書いて、書き直したものが現場では役に立つ。仕事の流れに沿っていて、応用が効く。
急いでビジネスマンになる必要はない。中学生は計算しましょう。自分でデータを集めて、そのままのデータを、ひとりで眺めて考えましょう。プレゼンには、中学生はまだ早い。